こんにちは、yusukeです。
私は、2019年の第69回税理士試験・消費税法に合格しました。
4回目でやっと合格しましたので、参考になるかどうか分かりませんが、現在勉強中の方やこれから消費税法を勉強してみたいという方のヒントくらいになれば、と思います。
消費税法とは
消費税は、消費に対して課される税金です。
消費とは、商品などの販売や、サービスの提供などを言います。
消費税法は、消費税に関して、課税の対象や、納税義務者、納税額の計算方法、申告納付などを定めている法律です。
消費者が消費税を負担しますが、納税は納税義務が発生した課税事業者がしますので、間接税になります。これに対し直接税とは、所得税や法人税など直接負担する税目です。
下記、ご参考までに・・・
消費税の仕組み・納税と計算方法について
税理士試験の消費税法の概要
消費税法は、税法の中でも一番人気があるといわれています。
おそらく、実務でも一番使われ、自身も毎日のように負担していることから、すごく身近に感じられる税金だからだと思います。
また、法人税や所得税、相続税などと比べるとボリューム的には少ないことから、「ミニ税法」なんて呼ばれたりもしていますよね。
私も税法を始めるなら、まずは入りは身近な消費税から、と思って、勉強を始めました。
消費税法は、理論と計算があり、50点ずつ、計100点満点の試験です。
これだけは言っておきますが、決して簡単ではありません。
税法一番人気だけあってライバルが多く、そしてレベルが異様に高いのです。
合格率にしても近年は他の税法と比べても低めで、私が合格した2019年69回は11.9%で、税理士試験11科目の中で確か2番目に低かったと思います。
やるからには、気合いを入れてやりましょう。
消費税法の理論について
理論は、とにかくまず暗記です。
私はO原(伏せ字になってない・・・)なので理論サブノート(理サブ)というB6サイズの理論の小さい本を使っていましたが、基本的に全部暗記です。暗記していないと話になりません、というレベルです。
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この理サブを、毎日毎日繰り返し繰り返し見て、読んで、暗記していくのです。
辛い作業なんですが、一回見れば覚えてしまうような天才の方でない限り、必要な作業です。
ほとんどの受験生はこれをやってますし、私もやってました。
でも毎日やっていくと、だんだんと見なくても出てくるようになってきます。
また、近年はただ暗記しているだけではダメで、理解を伴った解答が要求される「事例問題」というのも出題されるので、理解をしていくことも必要です。
ただ、私の場合、実際に理サブを全て一言一句間違えることなく暗記して本試験に行ったかというと、そんなことはなく、暗記が薄い論点もありました。ただ学校で重要といわれたところは書けるようにはしていました。
「課税の対象」「納税義務」「仕入税額控除」については超重要なので、この論点は必ず暗記したうえで、理解もしておくようにすることをお勧めします。
消費税法の計算について
計算は、とにかく分類ですね。
売上げのほうは、課税・免税・非課税・不課税を、仕入れのほうは、原則課税・個別対応方式の場合の課のみ・非のみ・共通、簡易課税の場合は事業区分を、どれだけ正確に分類できるか。
正確に分類したうえで、あとは解答用紙に転記して作成するスピードです。
転記の方法は2つあり、まず「仮計表」を作って集計し転記する方法と、直接転記の方法です。
私は、最初仮計を作ってましたが、3年目くらいから直接転記に変更しました。
理由としては、仮計をつくり転記することで二度手間になるのと、転記するときに金額を間違えてしまうミスが結構多かったからです。
私の場合、直接転記にしたら、おそらく5~8分くらいは早く解答できるようになりました。
どちらが良いかというのは、その人ごとに違うと思いますので、両方試してみると良いと思います。
直接転記に関しては、トレーニングが必要で、最初はどのくらい間隔をあけて題名を書いたら良いかとかが全然わからないですが、慣れてくると感覚的に出来るようになりスピードも上がるので、その分時間を使えるようになります。
私は直接転記をどうやっていたかというと、計算をやるときに最初に解答用紙に「大きい題名」だけ書いて、あとは問題を解きながら、転記しながら回答を作っていく、というような感覚でしたね。
この、最初に大きい題名を書く時にちょっと気をつけていたのは、仕入税額控除のスペースの取り方です。
個別対応の課のみ・非のみ・共通と、一括比例対応です。
一括比例対応は書く量ってそんなに変わらないので、スペースとっておけば充分だと思います。
行数でいったら、6~8行?ってところなんですかね。
個別対応は分量多いときが多いし、個別が多い時とか共通が多い時とか、問題によってあると思いますが、とりあえずこの割合でスペースをとってました。
この割合で最初にスペースを取っておいて、問題を解きながらそれぞれの分類のところに記入していくんです。
この比率は先生から教えてもらったもので、私の中で黄金比率となっていましたし、本試験でもこの通りやっていました。
極端な問題ですとちょっとスペースきつくなったりもしますが、大体これでイケます!
直接転記については慣れが必要なので、最初はつらいですが、がんばってやってみてください。
あとは、計算については、私は個別問題よりも総合問題を重視して解いていました。
何度も解いているうちに、力はだんだんと着いていく感じは実感しましたので、頑張ってみてください!
以下、大原の消費税法も計算(総合問題)の外販教材で基礎編と応用編がありますが、まずは基礎編を繰り返し解くことがオススメです。
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総合問題は60分とか70分とか設定時間があると思いますが、この時間は守って解いてみましょう。
消費税法の試験は時間がホントにシビアなので、普段の練習から慣れておいた方が良いです。
解く順番と時間配分について
私の場合ですが、解く順番は計算→理論です。これも人によって違うと思いますが、私はずっとこの順番で練習してきたので、これがやりやすかっただけのことですね。
時間配分については、計算70分理論50分が王道。
問題によって前後はしますので、バッファをもたせるとしたら、計算65分~75分、理論45分~55分というところでしょう。
私の場合、計算から解くのですが、試験が始まったらまず理論はどんなものが出てるか、確認だけはして、次のようなことを考えます。(時間にして20~30秒程度)
・どんな理論の問題か?
・その理論の、自分の暗記の精度は?
・全体のボリューム感は?
・45~55分くらいで全部書けそうか?
これを念頭に置きながら、計算に入ります。
計算の問題も見て、ボリューム感とか時間がかかりそうかを考え、理論の問題のことも考えて、じゃあ計算はボリューム少なそうで理論は時間かかりそうだから、計算60分目標でいこう、とか考えて解き始める感じです。
学校での模試などの成績について
私は正直成績はあまり良くなかったです。
理論も計算も、一番最高で上位35%くらいだったと思います。
合計も最高で上位40%くらい。
直前までこんな感じでした。それでも合格することができました。
本試験での解答と結果
理論は自分なりに最後に「輸出免税」が出るとヤマをはって、見事にハマったのと、簡易課税の事業区分についての説明は実務をやっていたときにつけた知識が生きましたね。
計算は問2で特定新規設立法人の納税義務の判定で3期分計算するやつが出て、クソ難しかったですが、私が出来なければ他の人も出来ないと開き直って解きました。
自己採点で理論・計算ともに学校のボーダーラインを1点くらい上回っていましたが、合格確実ラインには届いていなかったので、正直不安半ば諦めていました。
が、合格していましたので、本当に嬉しかったです。
軽減税率の試験への影響について
私の合格した69回本試験は、改正前の最後の試験となりましたので、軽減税率の影響はありませんでした。
軽減税率がどんなものなのかは、実務を通してはある程度知っているつもりですが、税理士試験の消費税法の軽減税率対策は勉強したことがないので、書くことが出来ないのが申し訳ないですね。
まとめ
消費税法は、ミニ税法で、学習時間も短い、ボリュームも少ないから簡単、とは思わないようにしましょう。
全力で取り掛かってください。簡単ではありません。
ですが、やはり実務に直結しますし、身近な税金なので取得はオススメです。
以上になります。それではまた。
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