経理の仕事の主なものの一つとして、会社の資金繰りの把握があります。今回はその内容について書きたいと思います。
★過去記事~経理とは?~
【経理】経理はどんな仕事をするのか?~経理業務の概要~
資金繰りの種類について
資金繰りの種類としては、主に2つ。
- 実績
- 予測
実績は、過去の取引の記録で、予測は将来の取引の予測をいいます。
どちらの作成が難しいかというと、これは明らかに予測の方が難しいでしょう。
今後起こる取引について、予測をしなければならず、項目によっては容易に予測することは困難です。
まずは資金繰りを把握するため、過去、これまでの取引をまとめた資金繰り表を作成してみましょう。
【意外と知らないIT用語】ドメインって何? お名前.com資金繰り表を作る目的
作る目的としては、会社の上司や幹部への報告のため、あるいは銀行や税務署へ提出するため、ということもあるかもしれません。
ですが一番の目的は、「会社のお金の流れを知るため」です。
そのため、出来る限りわかりやすく作ったほうが良いです。
また、資金繰り表を作っておくことで、将来、この売上はいつくらいのやつだっけ?とか、この費用はいつくらいに支払ったものだっけ?など、収支の検索にも大変役立ちます。
さらに、使用している会計ソフトによっては、この資金繰り表が出来ていれば、そのデータを一定の方法で会計ソフトに取り込むことができ、入力の手間を省くこともできますので、大変有用です。
資金繰り表の作成
資金繰り表はどうやってつくるか?
それは何を知りたいか考えればわかります。
お金がいくら入って、いくら出て、いくら残るか、これをわかりやすく表にまとめれば良い訳です。
私の場合は、エクセルを使って資金繰り表を作っています。
普通預金や当座預金が複数ある場合には、1口座につきエクセル1シートで作成します。
現金も、本社や支店など複数口管理する必要がある場合には、1口座につきエクセル1シートで作成します。
大分類として、収入、支出、残高があり、収入の内訳は主に売上収入とその他雑収入、支出は各種費用項目、残高は収入−費用です。
適用欄(備考欄、メモ欄)も作りましょう。
支払であれば、相手先や何のための支払か、などです。
私の資金繰り表の例ですが、エクセルの列について左から並べると、
年月日、適用、勘定科目、部門、入金、出金、残高
を、同じ行に並べています。
さらに、この行にフィルターをかけると、それぞれの項目で検索をかけることができるようになるので、大変有用になります!
↓こちらの記事もご参考に。
資金繰りについて
資金繰りの予測について
過去の資金繰りについては、通帳やネットバンキングの入出金明細、現金であれば現金出納帳などを見れば、経理担当者1人でも作成することは可能かと思います。
ですが、将来の資金繰りの予測、特に収入については、今後会社の業績がどのように推移していくか、売上はどうなるか、ということを考えなければならず、通常、経理担当者はこれを把握することは難しいため、他の部署の担当者から情報をもらって予測していく必要があります。
これは、例えば幹部の経営戦略会議的な会議に参加させてもらう、あるいは参加した人から話を聞く、ということが出来ればもちろん良いですし、会議などでなくても、例えば世間話などをしていて、その中で今月の業績は良いとか、悪いとか、そういった話が出たときは覚えておく、ということも必要なのかなと思います。
また、担当者から予測の金額を聞いたら、それをそのまま使うのではなく、経理的な目線で、果たしてその金額は妥当なものなのか?ということを考えるべきです。
例えば、前年同月と比較するとか、最近の3か月の平均と比較するとか、考え方はいろいろあるかと思いますが、これはやったほうが良いです。
自分なりに考えて、予測といえども、自分で納得した金額を使って、資金繰り予測を行ってみてください。
世界にたった一つ、あなただけのドメインを登録しよう!心がけたいこと
普段から心掛けたいことは、前述した、他部署の人との連携です。
これを普段から行っておくことで、会社の状況や情報もより入ってくるようになり、より正確な資金繰りができるようになりますので、意識していきましょう。
★過去記事~経理とは~
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